2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19002004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 泰規 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30114903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 保之 理化学研究所, 先任研究員 (00177487)
黒田 直史 理化学研究所, 協力研究員 (10391947)
鳥居 寛之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (20302838)
檜垣 浩之 広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 准教授 (10334046)
長嶋 泰之 東京理科大学, 理学部, 教授 (60198322)
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Keywords | 反陽子 / 反水素 / CPT対称性 / 重力力相互作用 / 非中性プラズマ |
Research Abstract |
(1)反陽子捕捉装置への蓄積条件の改善を図り、ついに10^7個の反陽子を安定に蓄積する事に成功し、以前から当研究グループが保持していた反陽子蓄積数の世界記録を更新した。 (2)捕捉装置からカスプトラップへの反陽子輸送には、輸送前に反陽子雲の動径方向圧縮が必須であるが、反陽子だけからなる一成分雲に対して回転電場圧縮する事にはじめて成功した。 (3)捕捉装置からカスプトラップへの反陽子輸送にも高い効率(70%)で成功した。 (4)カスプトラップ内へ輸送され、捕捉された反陽子は事前に蓄積されていた冷たい電子プラズマによって冷却する事にも成功した。 (5)反水素生成に必須の高密度陽電子源、進行波型蓄積装置を設計製作した。 (6)反水素の超微細構造分裂を測定するための6極磁石の設計をほぼ終えた。 (7)反水素合成を確認するための大面積トラック検出器の設計を開始した。2008年度前半には実験に使えるものが完成する予定となっている。 (8)捕捉装置から30秒にわたって単色の超低速反陽子ビーム(30eV-500eV)を引き出すことに成功した。 (9)高密度Heガスジェット(3x10^<12>/cm^3)の生成に成功した。 (10) 250eVの単色反陽子ビームをヘリウムガスジェットと交差させることにより、このエネルギー領域におけるイオン化現象をはじめて観測した。 (11) 後段加速装置を持ったイオン化実験槽と結合し、3-25keVの広いエネルギー領域にわたってHeとArの(相対)イオン化断面積を測定した。実験と理論の大きなずれについての長年の問題がほぼ解決された。
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