2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19002004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 泰規 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30114903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 恭幸 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (70321817)
鳥居 寛之 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (20302838)
黒田 直史 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (10391947)
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Keywords | 反水素 / 反物質科学 / 反陽子 / CPT対称性 / 非中性プラズマ / 陽電子 |
Research Abstract |
本研究は、冷反水素原子を大量生成し、その基底状態における超微細分裂を高い分解能で測定して、これを水素原子と比較することで、自然界の最も基本的な対称性であるCPT対称性が保存しているか否かを実験的に決定することを目的とする。また、反水素イオンを生成し、これをレーザー冷却されたアルカリ土類イオンと混合することで生成される極低温の反水素イオンの陽電子剥離により得られる極低温反水素により、物質(地球)と反物質(反水素)間に働く重力の測定に向けた研究を開始する。 当該年度は、本研究の主要装置であるカスプトラップに、低速反陽子と陽電子をそれぞれの蓄積器から輸送し、同時に安定に蓄積することに成功した。このような、不均一なカスプ磁場中において電荷符号の異なる荷電粒子群を同時蓄積した世界初の初めての実験となった。さらに、カスプ磁場中で反陽子と電子プラズマを混合することにより、反陽子が効率的に冷却されることを確認した。陽電子についても同様の実験を行った。高磁場中にある軽荷電粒子はシンクロトロン放射により冷却されるが、陽電子も安定に効率よく冷却されることを確認した。さらに、反陽子雲と陽電子プラズマの混合実験にも成功した。 反陽子(反水素)消滅位置を決定するため、大型2次元検出器(1m×1m)をブレシア大と共同で開発設置し、これを4枚組み合わせることでトラック検出器とした。反陽子のトラップ位置がこれまでより数倍高い精度で決定できるようになった。 スピン偏極反水素ビームの分析に必須である6重極超伝導電磁石を設計製作した。複雑な磁場分布を持ち、且つコンパクトな磁石とするため多くの技術困難があったが、いずれも克服され、これから本格化する反水素分光実験で主要な役割を果たすことになる(これは繰越予算により成就された。)。
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[Journal Article] Radial compression of antiproton cloud for production of intense antiproton beams2008
Author(s)
N.Kuroda, H.A.Torii, M.Shibata, Y.Nagata, D.Barna, M.Hori, D.Horvath, A.Mohri, J.Eades, K.Komaki, Y.Yamazaki
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Journal Title
Physical Review letters 100
Pages: 203402(1-4)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Compact cryogenic system with mechanical cryocoolers for antihydrogen synthesis2008
Author(s)
M.Shibata, A.Mohri, Y.Kauai, Y.Enornoto, Y, Yamazaki, M.Shibata, A.Mohri, Y.Kauai, Y.Enomoto, Y.Yamazaki
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Journal Title
Rev.Sci.Instrum. 79
Pages: 015112(1-4)
Peer Reviewed
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[Presentation] カスプトラップへの反陽子、陽電子の同時閉じ込め2009
Author(s)
榎本嘉範, 黒田直史, 松田恭幸, 桧垣浩之, 金井保之, 今尾浩士, 満汐孝治, 鳥居寛之, 永田祐吾, 長嶋泰之, E.Lodi Rizzini, 山崎泰規, 他
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
立教大学
Year and Date
2009-03-29
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[Presentation] 反水素合成・トラップに向けた陽電子源の開発2009
Author(s)
今尾浩士, 金井保之, 榎本嘉範, 黒田直史, 桧垣浩之, 長嶋泰之, 松田恭幸, 鳥居寛之, 永田祐吾, 山崎泰規, 他
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
立教大学
Year and Date
2009-03-27
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[Presentation] ASACUSA MUSASHI Trap-New progress with intense ultraslow antiproton beam2008
Author(s)
H.Imao, K.Michishio, Y.Enomoto, Y.Kanai, N.Kuroda, H.Higaki, H.Toriii, Y.Nagata, Y.Matsuda, Y.Nagashima, Y.
Organizer
International Conference on Low Energy Antiproton Physics
Place of Presentation
ウィーン、オーストリア
Year and Date
2008-02-22
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