2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19002005
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森田 浩介 The Institute of Physical and Chemical Research, 森田超重元素研究室, 准主任研究員 (20250110)
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Keywords | 加速器からのビーム強度の増強 / 耐大強度ビーム対応標的 / 113番元素合成実験 / 新反跳分離器GARIS_IIの設計 |
Research Abstract |
1.イオン源-RFQ-Linac間ビームラインの改造 本研究の最大のポイントであるビーム強度の増強を行うため、超伝導ECRイオン源用プラズマチャンバーを設計製作した。 2.大強度ビーム対応用標的の開発 強度増強後のビームに耐える回転式の標的を設計製作した。 3.冷融合反応による113番元素の合成 平成20年1月から3月にかけてビーム強度の増強及び大強度ビーム対応用標的の完成後、核反応^<209>Bi+^<70>Zn→^<278>113+nによる、113番元素の同位体^<278>113の合成を行っている。 4.新気体充填型反跳分離装置GARIS_IIの設計 リニアック照射室に新設するGARIS_II気体充填型反跳分離装置はアクチノイド標的を用いた非対称反応による超重元素合成と、大強度ビーム及びバックグラウンドとなる目的外の反応生成物から分離された超重元素の化学的性質を調べる研究の基幹実験装置である。超重元素の化学研究には、長寿命中性過剰同位体の合成ならびにその原子核崩壊特性を解明することが不可欠であり、GARIS_IIによってまずこの点をしらべる。これにより,超重元素化学が開かれる。 現存のGARISは鉛等の標的と比較的原子番号の大きな入射粒子を用いた融合反応に対し、80%に達する透過効率を持っているが、長寿命中性過剰同位体の合成に必要な、運動量が小さい非対称反応の融合蒸発残留核に対しては、装置の全長が長いために効率が下がる。これは全長を2/3とすることで約4倍に上げることが可能と算定されており、化学的性質の研究のためにこの効率増加は決定的である。平成20年度の制作へ向けこれの詳細設計を行った。
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Research Products
(9 results)