2008 Fiscal Year Annual Research Report
Si系LSI内広帯域配線層の為のInP系メンブレン光・電子デバイス
Project/Area Number |
19002009
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒井 滋久 Tokyo Institute of Technology, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 教授 (30151137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 武男 金沢大学, 理工学域電子情報学類, 准教授 (60345379)
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Keywords | インターコネクション / グローバル配線 / 半導体レーザ / トランジスタ / テラヘルツ / InP / 光電融合 |
Research Abstract |
光デバイスにおいては、厚さ数百nmのメンブレン半導体レーザへの電流注入機構の実現を目的として、5層量子井戸層を有する活性層を2μm以下のストライプ状に残した後、その両側をn形およびp形の半導体で埋め込む横注入構造レーザを半絶縁性InP基板上に形成し、ファブリ・ペロー共振器レーザにおいて低電流室温連続動作を達成した。また、活性層を細線状加工したDFBレーザの室温発振も実現し、極低電流動作可能なメンブレン半導体レーザ実証に大きな進展を与える成果を得た。 電子デバイスについては、微細エミッタを持つInP系ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、もっとも大きな遮断周波数としては468GHzを確認した。この構造をメンブレン化するためには、微細エミッタ構造を加工した後でメンブレン層を貼り合わせることが有効だが、そこで生じるフラットネスの劣化を抑制するために、周期的に溝をいれた構造を導入し、その効果を確認した。また、絶縁ゲートホットエレクトロントランジスタでは、酸化膜ゲートを導入することで400mA/mm、300mS/mmの電流駆動能力と今までの数倍の能力が得られた。 テラヘルツデバイスにおいては、共鳴トンネルダイオードの高密度化のためにトンネル障壁層の極薄化とエミッタ層への高濃度ドーピングを行い、ピーク電流密度18mA/平方ミクロンと、この素子では最高の値を達成し、これを用いてスロットアンテナを集積した発振素子により、半導体電子デバイスでは最高周波数の831GHzの基本波発振を室温で達成した。 1.5μm波長の光信号をInGaAs中でテラヘルツ波信号に変換する光子混合の理論解析および基礎実験を行い、196GHzの電磁波を用いてその基本的動作を実証した。
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