2009 Fiscal Year Annual Research Report
Si系LSI内広帯域配線層の為のInP系メンブレン光・電子デバイス
Project/Area Number |
19002009
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒井 滋久 Tokyo Institute of Technology, 量子ナノエレクトロニクス研究センター, 教授 (30151137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 武男 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (60345379)
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Keywords | インターコネクション / グローバル配線 / 半導体レーザ / トランジスタ / テラヘルツ / InP / 光電融合 |
Research Abstract |
光デバイスについて、電流注入型のメンブレン半導体レーザの実現に向け、半絶縁基板上に結晶再成長技術を使って膜厚400nmの薄膜横接合型注入層と活性層を形成した。その結果、しきい値電流値11mA、外部微分効率33%での室温連続発振を実現した。また、同様の構造を利用した導波路型フォトディテクタにおいて、7GHzまでの小信号帯域を確認し、10Gbvsまでのアイパターン開口を観測した。これらと接合するパッシブ素子として、将来の波長多重化を見据えた波長温度無依存リングフィルタをBCB埋め込み型シリコンスロット導波路により実現し、ピーク波長温度依存性が-0.6pm/Kと低い値を観測した。 テラヘルツデバイスについては、極薄バリアと傾斜エミッタにより電子走行時間を短縮した共鳴トンネルダイオード(RTD)を用いて、昨年度得られた室温電子デバイスの最高値を更新する951GHzの基本波発振を達成した。また、メンブレン型水平放射素子の作製プロセスを確立し、405GHzで出力60マイクロWの単峰水平放射を得るとともに、線幅や雑音の測定に必要なRTDの発振出力の高調波へテロダイン検出に成功した。 電子デバイスについては、シリコン基板上にヘテロ接合バイポーラトランジスタをメンブレン化して形成し、静特性を測定した。電流利得などにおいて、InP基板上のままのものに較べ差異は見られなかった。また、絶縁ゲートホットエレクトロントランジスタでは、チャネル幅15nm,チャネル長60nmの素子の動作を可能にし、アルミナゲート絶縁膜導入も併せて、1.1A/mm、0.53S/mmの電流駆動能力が得られた。
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