2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習者作文支援のための共起表現・例示表示システム構築と評価
Project/Area Number |
19011002
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
仁科 喜久子 Tokyo Institute of Technology, 留学生センター, 教授 (40198479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 美千子 宇都宮大学, 留学生センター, 講師 (40372346)
村岡 貴子 大阪大学, 留学生センター, 教授 (30243744)
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Keywords | 学習支援システム[なつめ] / 第2言語学習 / 誤用分析 / 誤用データベース / 副詞 / モダリティ / クラスタリング / レベル別例文提示 |
Research Abstract |
本研究は第二言語としての日本語学習をコーパス利用によりData Driven Language Learningの考えに基づいて日本語運用に有益な辞書記述を目指し、日本語作文支援システムにおける共起表現と例文提示機能開発とバランスコーパス評価を最終目的とする。この目標達成のために以下のことを行った。 1)必要な日本語学習項目をあきらかにするための調査=大学などで学ぶ外国人学習者に必要な日本語作文のためのスキルとはどのようなものかを調査した結果、ディスコース全体の枠からみた必須要素を確定した。 2)誤用分析・例文選択の認知的心理学的検討=学習上の重要項目を知るためには、誤用分析が必要である。誤用から見えてくる学習上の問題点から誤用例文を収集し、学習者に見られる誤用乃至不自然な表現の原因を意味的・構文的・運用論的な視点で分類した。 3)パラフレーズの分析と検討=日本語学習者への作文支援の視点から学習者のパラフレーズに焦点を当て、学習者の誤りの原因及び作文ストラテジー等を究朋する。更に得られた知見より学習者に役立つ例文表示方法を考察した。 4)副詞とモダリテイ-呼応の距離=1文中の副詞と述語の呼応関係をクラスタリングなどの統計的な方法で傾向を示し、副詞モダリティのコーパスごとの使用傾向が明らかになり、その成果として論文がSpringerに掲載された。 5)作文支援システム「なつめ」の構築=1)〜4)の成果を作文支援システム「なつめ」に反映させた。作文支援システム「なつめ」に学習者にとって使いやすい例文表示システムの構築を継続して行い、文のデータベースから日本語能力に適した例文をフィルタリングにより表示できるシステムを完成した。
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Research Products
(11 results)