2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19015007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 昭子 Kobe University, 大学院・理学研究科, 准教授 (40260012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 靖幸 神戸大学, 大学院・理学研究科, 学術研究員 (60452489)
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Keywords | 圧密 / 焼結 / ダスト |
Research Abstract |
塵集合体が空隙を失い強度を獲得していく過程として、圧密と焼結に着目して、サイズ1〜数10μmの粒子からなる集合体についての実験を行った。 まず、衝突速度10m/sまでの直接衝突による粒子集合固体の圧密実験を行い、衝突速度と圧密度の関係を、異なる空隙率の二水石膏試料について調べた。二水石膏は、半水石膏に過剰な水を混ぜて固め、乾かすことで、空隙をもった試料を作ることができる。内部は、10μm程度の粒子が集まった構造をしている。圧密度は、球形粒子が衝突によりどの程度へこむかによって記載した。その結果、初期の空隙率が30-60%の範囲では、圧密度の衝突速度依存性に違いは見られなかった。このことは、衝突時の反発係数を調べることでも確かめられた。しかしながら、静的な圧縮試験によれば、空隙率により圧密曲線は異なる。今後、動的な圧密過程と静的な過程の違いを考察する。 他方、融点以下の加熱によって、互いに接する粒子間の結合部分に物質が移動する焼結過程によっても、粒子集合体が内部の空隙の形態や量を変化させる。焼結の進行によって、粒子集合体は空隙を失いつつ強度を獲得する。我々は粒子サイズ約1μmのシリカ粒子集合体について焼結実験を行い、粒子間の結合部、すなわちネックのサイズと焼結体のバルク物性の関係を調べた。今回、シリカ粒子について、焼結体の強度がネックサイズの約1乗で比例して大きくなることが示された。この原因を理解するために、直径5mmのガラス粒子の焼結体を用いた追加実験も行っている。原因のひとつの可能性として、ネック部分の不完全な固着が挙げられる。
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