2008 Fiscal Year Annual Research Report
セグメント構造ダイヤモンド状炭素膜を摩擦駆動面に用いた高出力超音波モータ
Project/Area Number |
19016005
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
高崎 正也 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10333486)
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Keywords | アクチュエータ / トライポロジー / 超音波 / 薄膜 |
Research Abstract |
セグメント構造ダイヤモンド状炭素(segment-structured DLC : S-DLC)膜をステータ振動子の摩擦駆動面に形成し, 駆動性能(速度・推力)を損なうことなく寿命(摩耗痕の形成・運転不可となるまでの時間)を長くすることを検討している. 弾性表面波リニアモータを対象として, 摩擦駆動面のLiNbO_3基板表面にS-DLC膜を導入して駆動実験を行ったところ, 期待通りの推力を発揮しなかった. 振動子の材質が圧電単結晶LiNbo_3であり, 従来のDLC製膜パラメータでは最適なS-DLC膜が得られなかったためと推察した. そこで, LiNbO_3基板の摩擦駆動面にセグメント構造のクロム膜を形成し, その上からDLC膜の連続膜を形成し, セグメント構造DLC膜とした. この膜の形状を観察したところ,形状・高さがそろうており, 駆動面(スライダと接触する面)の表面粗さがnmオーダーになっていることを確認した. 駆動実験を行ったところ, 従来の弾性表面波リニアモータと同程度の駆動性能を得ることができた. また, 繰り返し駆動において, DLC膜が剥離する現象は見られなかった. LiNbO_3基板とクロム膜, 及び, クロム膜とDLC膜それぞれの密着度が良いためと考えられる. セグメント構造DLC膜を摩擦駆動面に導入し, 耐摩耗性を向上させつつ, 従来と同程度の駆動特性を得ることができた.
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Research Products
(5 results)