2007 Fiscal Year Annual Research Report
ベローズとシリングからなる粗微動空気圧アクチュエータによるサブナノポジショニング
Project/Area Number |
19016010
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川嶋 健嗣 Tokyo Institute of Technology, 精密工学研究所, 准教授 (40300553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 壽憲 東京電機大学, 工学部, 教授 (70242279)
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Keywords | 空気圧 / アクチュエータ / 精密位置決め / サブナノ / 粗微動ステージ / 静圧軸受け |
Research Abstract |
空気圧サーボアクチュエータを用いることで発熱がなく磁場の影響を受けない精密位置決め粗微動ステージを開発し,サブナノオーダーの位置決めを実現することを目的とした研究の初年度として,下記の成果が得られた 1.空気圧ベローズアクチュエータを用い,市販の圧電素子駆動ステージの10倍の最大変位±1mmを有する微動ステージの設計製作を行っ.た.設計にあたっては,有限要素法を用いてあらかじめ解析を実施し,ヒンジ部の力と変位の比例関係の確保に留意した. 2.設計製作した微動ステージを除振台に固定して,ベローズ内の圧力とともに,テーブル位置をレーザ変位計で測定し,無制御時のヒステリシスと線形性,および位置決め特性を評価した.さらに,フィードバック制御実験を行った.制御用サーボ弁には,報告者らが開発したスリット機構を用いることで流体振動を抑制した新しいものを用いた.その結果,全変位領域において10nm以下の位置決め精度が達成できることを実験によって確認した. 3.静圧軸受け機構を用いた非接触駆動を実現した空気圧駆動の粗動ステージにおいては,負荷による特性変化の実験が実施可能となるように,ステージの改良を行った.また,サーボ弁の固有周期と位置決め制御性の関係を数値解析および実験の両面から考察し,その成果は研究論文としてまとめた.さらに,ステージとサーボ弁間の配管の影響について実験的に考察し,配管長と内径によってサーボ弁の固有周期を適切に調整することで, 0.05mm以下の位置精度が確保できることを実証した. 4.粗動ステージの性能向上を目指し,新たに最大変位100mmのセラミックス製の粗動ステージレを製作した.
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