2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19017017
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
林 晃敏 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 助教 (10364027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50137238)
忠永 清治 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (90244657)
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Keywords | 固体電解質 / 全固体電池 / リチウムイオン / ナノイオニクス / リチウム電池 / 硫化物 / 電極-電解質界面 / メカノケミカル法 |
Research Abstract |
本年度は,液相法を用いた活物質粒子への酸化物コーティングによるヘテロ界面の構築,およびメカノケミカル法を用いた電極-電解質ナノ複合体の合成に取り組んだ。また得られた電極材料を用いた全固体電池を作製し,その作動特性について検討した。 初期充電後の全固体セルIn / 80Li_2S、20P_2S_5電解質/ coated-LiCo0-2の交流インピーダンス解析の結果から,正極-電解質界面抵抗が電池総抵抗を大きく支配すること,Li-2O-SiO_2系酸化物コーティングによって界面抵抗を低減できることがわかった。界面抵抗の温度依存性について調べたところ,活性化エネルギーはコーティング材の種類や有無に関わらず,ほぼ一定(約60 kj mo1^-1)の値を示した。界面修飾による抵抗の減少は,前指数因子に大きく支配されることが明らかになった。 LiCo0_2粒子表面へのリチウムイオン伝導性酸化物薄膜のコーティングが,全固体セルの高電流密度下における作動特性の向上に有効であることがわかった。 出発原料としてNi_3S_2,Li_3N,SおよびP_2S_5を用いてメカノケミカル処理を行った。得られた材料のHAADF-STEM分析および固体NMR測定から,500 nm以下のNiS微粒子がLi_2S-P_2S_5系固体電解質マトリックス中に高分散した電極-電解質ナノ複合体を得ることに成功した。得られたナノ複合体と従来通りにNiS粉末と電解質粉末の混合物を作用極に用いた全固体型セルの充放電特性を比較した。ナノ複合体を用いたセルは,乳鉢で混合した電極で作製したセルに比べ,放電電圧が高く,より大きな容量(約540 mAh g^-1)を示した。メカノケミカルプロセスを用いることによって,良好な電極-電解質界面が形成されたために,セルの特性が向上したと考えられる。
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Research Products
(12 results)