2008 Fiscal Year Annual Research Report
原子制御プロセスによる超薄MOS構造の作製とその伝導特性および界面物性の解析
Project/Area Number |
19019010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡部 平司 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (90379115)
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Keywords | 先端機能デバイス / 超薄膜 / 表面・界面 / 計算物理 |
Research Abstract |
シリコンナノエレクトロニクス発展のためには、超薄MOS構造中の電気伝導や界面物性を理解し、これを制御・設計する必要がある。本研究では原子制御プロセス技術を駆使して作製した各種超薄MOSの特性を評価解析し、これらの実験データを量子シミュレーション結果と徹底的に比較検討することで、計算機マテリアルデザインの高精度化に貢献することを目標としている。本年度では昨年度に引き続き、次世代MOSFETの高性能化と超低消費電力化を可能にする金属ゲート電極と高誘電率絶縁膜との複合技術について、その実用化への課題となっているMetal/High-k界面での実効仕事関数変調機構の解明とその制御に関する研究を実施した。昨年度はHigh-k膜中の酸素空孔生成や電極界面での結合状態に依存した実効仕事関数変化について詳細な実験を行ったが、今年度は格子間酸素が実効仕事関数に及ぼす影響を、第一原理計算結果に基づいて詳細に解析した。また電気膜厚の更なる薄層化を目的としたHigher-k絶縁膜研究では、TiO2キャップの効果を実験的に検証し、高温成膜時に生じる電気特性劣化機構について理論計算に基づいて検討した。さらにTiN/HfSiONスタックの実効仕事関数変調現象と膜中炭素不純物との関係を、真空一貫成膜プロセスを駆使して検討し、High-k膜中の炭素不純物がゲートリーク電流の増大や酸素空孔起因の実効仕事関数変調を引き起こすことを明らかにした。
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Research Products
(12 results)