2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19020025
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
伊津野 慎一 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (50158755)
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Keywords | 高分子固定化触媒 / 高分子固定化 / 第四級アンモニウム塩 / スルホン酸塩 / 水素移動型還元反応 / 不斉アルキル化反応 |
Research Abstract |
触媒分子の高分子固定化は、反応後の分離回収の容易さ、再使用の可能性、連続的なフローシステムの構築などの点から、効率的な有機合成プロセスのために重要な役割を果たしている。特に、貴重な遷移金属や、光学活性配位子などを利用する不斉反応では、固定化触媒の使用が重要であり、容易にリサイクルが可能な触媒が望まれる。一方で、有機溶媒の使用量や廃液を極力制限する有機合成プロセスが環境調和型プロセスとして強く求められており、水系での反応の開発はその重要性がさらに増している。不斉合成反応に関しても上記の要請に対して、不斉触媒や不斉反応剤の高分子固定化及び、水系での不斉反応の開発はそれぞれ進んでいる。しかしながらこれらの組み合わせ、すなわち高分子固定化型不斉触媒を用いる水系での不斉反応については、これまでにあまり研究が進んでいない。ポリエチレングリコール鎖を有する高分子を両親媒性の高分子サポートとして用いた系がいくつか報告されているが、高分子鎖の末端にしか官能基を導入できないなど不利な点も多い。水系での有機反応に適切な反応場を提供できる両親媒性高分子そのそのものが充分に検討されていないのが現状である。本研究では高分子固定化と水系不斉反応の両者の組み合わせを目指して、両親媒性高分子およびそれを用いた高分子不斉触媒の開発に取り組んだ。特に第四級アンモニウム塩は、その合成の容易さ、幅広い構造の可能性、塩交換の容易さ、親水性-疎水性の程度を広範かつ詳細に制御できることなど優れた特徴を有していることから、この構造を取り入れた高分子固定化を検討した。具体的には、スルホン酸塩型高分子の合成と水系不斉反応、キラル第四級アンモニウム塩の合成と高分子固定化とそれを用いる不斉アルキル化反応を検討した。
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Research Products
(17 results)