2007 Fiscal Year Annual Research Report
金属配位子の連続移動を活用した高度な分子構築反応の開発
Project/Area Number |
19020059
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
神川 憲 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 准教授 (40316021)
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Keywords | 金属配位子 / 面不斉 / 軸不斉 |
Research Abstract |
本研究課題では、これまで固定型不斉補助基として利用されてきたCr(CO)_3基をある条件下においては可動型の不斉補助基として活用できることを見出したことがきっかけとなり、Cr(CO)_3基の連続移動を行うことで従来では合成が困難な高度な不斉環境有する炭素骨格を構築することを目的としている。2007年度においては、本研究課題の基礎的知見であるSyn体のビアリールクロム錯体における熱的異性化挙動について検討を行った。熱的条件下で面不斉を立体選択的に移動させた後、さらにその移動した面不斉を活用して、側鎖上に不斉中心を導入することができた。さらに、同様の手法を活用して新たに軸不斉を導入することにも成功した。この結果をさらに展開して、本研究課題である連続的な金属配位子の移動を達成するべく継続して検討を行った。また、可逆的な配位子移動反応を達成すべく、π共役系が繋がった化合物において、熱および光での移動反応の検討を行った。
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Research Products
(4 results)