2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁性ドットおよび改質表面磁性膜によるターゲット細胞トラップ技術の開発
Project/Area Number |
19021044
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
朝日 透 Waseda University, 理工学術院, 教授 (80222595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 知子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 特任准教授 (30409750)
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Keywords | ナノ表面界面 / ナノ構造形成・制御 / 生体機能関連物質 / 細胞内・細胞間情報伝達 |
Research Abstract |
1細胞のマニュピュレーション技術として、磁気マイクロドットアレイによる細胞トラップ技術を開発した。 (1) 磁性材料の細胞生育への影響 本研究では、アレイに用いる磁性素材として、CoMFe系磁性膜を選択した。Si基板上に成膜した磁性膜の細胞毒性を評価した結果、24時間後においても磁性膜基板を導入した細胞において生育が観察され、細胞への毒性が低いことが示唆された。 (2) 細胞への磁気標識 細胞への磁性化として、B細胞系のRaji細胞(CD19陽性細胞)及び磁性細菌が合成するProtein G発現磁気ナノ粒子を用いた。Raji細胞へ特異的に磁気標識が行えているかを確認するために、Cy3及び抗GD19抗体を導入した磁気ナノ粒子を細胞に標識した後、Alexa488-抗CD19抗体を導入した。洗浄後の細胞についてCy3及びAlexa488の蛍光をもとに1細胞表面の磁気ナノ粒子の分布を解析した結果、抗原部位と磁気ナノ粒子の局在部位に関して93.3%の重複が確認された。 (3) 末梢血からの標的細胞の磁気分離 末梢血からの直接的な磁気細胞分離を試みた。B細胞及びT細胞の表面抗原(CD19, CD20, CD3)に対する抗体をそれぞれ磁気ナノ粒子に固定化後、末梢血に希少な割合でしか含まれていない細胞を分離した。その結果、磁気ナノ粒子は他の細胞に非特異的に結合することなく、90%以上の高純度において磁気分離できることが示された。 (4) 磁性ドットアレイを用いた細胞トラップ Si基板上にマイクロパターン技術を用いてドット径、ドット間距離を変えたマイクロアレイを作製し、無電解めっき法により磁性ドットアレイの作製に成功した。MFeB磁石の上にアレイを設置し、磁気ビーズとしてSpherobeads、また磁気ナノ粒子で標識した細胞をマイクロアレイ上に導入することに成功した.
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Research Products
(4 results)