2007 Fiscal Year Annual Research Report
ラボCDベース1細胞アッセイ用ハイスループットスクリーニングシステム
Project/Area Number |
19021045
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
久保 いづみ Soka University, 工学部, 教授 (40214986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 秀典 産業技術総合研究所, ヒューマンストレスシグナル研究センター, 研究員 (40357596)
高瀬 明 創価大学, 工学部, 教授 (60236221)
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Keywords | Lab-CD / 遠心力 / 単一細胞分離 / 細胞培養 / PCR / Jurkat Cell / マウス胎児性線維芽細胞 / 酵母 |
Research Abstract |
本研究では、大掛かりな装置を必要とせず、さらに動力源としてマイクロポンプなどを使わずに、単純にデバイスを回転させることで、ハイスループットに細胞懸濁液からの単一細胞分離を行うことができる手法を確立することを目的とし、マイクロ流路および集積化したチャンバーを設けたdiskを作製した。さらにdiskの用途を展開させるため、単一細胞分離した後に、真核細胞のon-diskでの単一細胞からの培養とPCRの可能性についても検討を行った。Disk上に中心から周縁に向かって遠心力で液体が流れるようにジグザグ型の流路を設け、この流路に沿って1流路あたり、512個のチャンバーを配置したものを、PDMSで作製した。1枚のdisk上に24流路を設けてあるため、12288チャンバーに一度に細胞懸濁液を流すことができる。このdiskを用いて大腸菌、パン酵母、Jurkat cell(ヒト急性白血病T細胞)および、NIH3T3 cell(マウス胎児性線維芽細胞)などの細胞懸濁液を流路に遠心力(3000rpm)で流した。分離後このdisk上でそのまま培養を行った。送液の動力源として遠心力を採用したデバイスであるdisk上流路を使って、簡便に大腸菌、パン酵母、Jurkat cell、NIH3T3 cellという異なる細胞のシングルセル分離を行うことができた。さらに、水を入れて飽和水蒸気圧にした密閉容器に単一細胞分離したままdiskを入れて、それをインキュベーターに入れるだけで単一細胞からの培養も行えることがわかった。また、PCRについてPDMSで作製したdiskで試みたが、PDMSの気体透過性のため、水が蒸発してしまい、この材質では困難であった。このため、diskの材質をシリコンにかえ、蒸発を防ぎ、また、PCRの時の熱伝導をよくしたところ、遺伝子のみのサンプルについては、PCRの結果、確認できることが示唆された。
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Research Products
(10 results)