2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19022003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松井 淳 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 助教 (50361184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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Keywords | 液-液界面 / π共役高分子 / 自己集積化 |
Research Abstract |
本研究は液-液界面を用いてπ共役系ナノ材料の超階層制御し新たな電子機能の発現を目的とする。本年度はπ共役系ナノ材料としてポリジアセチレンナノ結晶(pDCHD)を用いその集積化を検討した。 1.エタノール滴下によるポリジアセチレンナノ結晶の表面エネルギー制御 これまでの研究より液-液界面へナノ材料を集積組織化するためにはナノ材料の表面エネルギーを制御することが重要であることがわかっている。そこで本研究ではエタノールを表面エネルギー制御溶媒として用い、エタノール滴下に伴うpDCHDの表面電位の変化について検討した。pDCHDは水分散状態では大きな負の表面電位を有するがエタノールを滴下していくとその値が大きく減少することが明らかとなった。これよりエタノールを表面エネルギー制御溶媒として用いることが可能であることが示唆された。 2.液-液界面を用いたpDCHDナノ結晶薄膜の作製 サンプル間にpDCHD水分散液を加えここに油相としてn-ヘキサンを加えて液-液界面を作製した。この状態ではpDCHDは水相に分散したままであるが、ここにエタノールを滴下するとpDCHDが界面に吸着する様子が観測された。界面に形成されたpDCHD集積体を基板に転写し原子間力顕微鏡、走査型電子顕微鏡で観測したところpDCHDナノ結晶が単層膜を形成していることが明らかとなった。また水相のpDCHD濃度を増加させると、膜密度が増加し2.5mMの場合に1cm四方をほぼ全面に覆う高密度な単層膜を形成可能であることが明らかとなった。さらに濃度を増加させると一部多層に凝集した部分が観られたことから、最適なpDCHD濃度を選択することが高密度単層膜を作製するためには重要であることが明らかとなった。
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Research Products
(11 results)