2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19022012
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
沓水 祥一 Gifu University, 工学部, 准教授 (80214964)
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Keywords | キュービック液晶 / 相転移挙動 / メソ秩序構造 / X線回折 / ミクロ相分離 / プロック共重合体 / 水素結合 |
Research Abstract |
1,2-Bis(4'-n-alkoxybenzoyl)hydrazines(略称名BABH-n)が形成する2つの液晶相,スメクチックC(SmC)相とキュービック(Cub)相,のメソ秩序構造の違いに注目し,構造形成の詳細を解明するとともに,機能開拓のひとつの試みとして,発光性分子との2成分混合系の構築を試みた。主な成果は以下の通り。 1.構造形成のアルキル鎖炭素数n(n=4-22)と温度Tに関する依存性を明らかにした。その特徴は,(1)n=8-10にのみ,層状構造のSmC相を発現する。(2)n=5から22まで,過去に類例がないほどに広い範囲のnでCub相(Ia3d-G型とIm3m-PP型の2種類)を発現する。(3)構造形成駆動力は,分子コア部とアルキル鎖部分のミクロ相分離,アルキル鎖の広がり,分子間水素結合であることを明らかにした。(4)構造形成の特徴から,系はアルキル鎖炭素数nの増加とともに低分子液晶領域からブロック共重合体領域へと移行しており,その中間領域にサーモトロピック系特有のIm3m-PP型が発現している。(5)n=13,15,16では,Ia3d-G型とIm3m-PP型の間で温度誘起のCub-Cub相転移を示す。 2.X線回折測定から,短鎖(n=5-13)および長鎖同族体(n≧15)のいずれのIa3d-G型Cub相においても,分子コア部分は2回軸(3次元ネットワーク)上にあって,分子拡散は局所的にはその1次元方向に制限されており,分子拡散が層内で自由で2次元的なn=8-10のSmC相と対比を示した。 3.2成分系構築に適当な発光性分子の設計・合成を行い,その相転移挙動と蛍光特性を検討した。Biphenylacetylene誘導体が2成分系でも良好な蛍光特性を付与し得ることを見出した。
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Research Products
(16 results)
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[Presentation] Structural Analysis of Im3m Phase of BABH-n by Maximum Entropy Method2007
Author(s)
K.Ozawa, Y.Yamamura, S.Yasuzuka, K.Saito, H.Mori, and S.Kutsumizu
Organizer
YITP Workshop 2007, New Frontiers in Colloidal Physices:A Bridge between Micro-and Macroscopic Concepts in soft Matter, Kyoto, Japan, July 25-27, 2007.
Place of Presentation
京大会館
Year and Date
2007-06-26
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