2007 Fiscal Year Annual Research Report
共役系高分子による超分子錯体形成とその機能化に関する研究
Project/Area Number |
19022017
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 明 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (80127282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 浩靖 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00314352)
高島 義徳 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40379277)
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Keywords | 超分子科学 / 超分子ポリマー / 導電性高分子 / シクロデキストリン / ポリロタキサン / オリゴチオフェン / 超分子構造解析 |
Research Abstract |
近年、共役ポリマーの合成が盛んに行われその特異な発光特性、電気的特性が明らかとなり、様々な分野への応用が期待されている。我々は共役ポリマーを複合化し、高次構造を厳密に制御することで新たな機能性発現をめざす。本研究では、導電性高分子材料として注目されているオリゴチオフェン^1や非常に強い蛍光発光を示すことが知られているポリフェニレンエチニレンを用いて超分子錯体形成を試みた。共役系高分子に対して有機環状分子で被覆する研究が注目されているが、我々はオリゴチオフェン誘導体をシクロデキストリン(CD)で包接錯体させ、さらに軸分子長とCDの包接数厳密に定まったロタキサンの合成を行い、その特性について検討し、蛍光分子センサーとして有望な素材開発に成功した。 また近年、ナノデバイス材料として注目されているカーボンナノチューブとシクロデキストリンを組み合わせた超分子錯体形成について検討した。ピレン修飾のシクロデキストリンとカーボンナノチューブを水中にて混合したところ、カーボーンナノチューブが水中に可溶化される事が明らかとなった。さらにこのシクロデキストリンにより可溶化されたカーボンナノチューブにシクロデキストリンと相互作用の強いホストポリマーを混合したところ、ヒドロゲル形成が確認された。このゲル形成はシクロデキストリンが張り付いたカーボンナノチューブと水溶性のポリマーとの間での超分子錯体形成により実現しており、大変興味深い。より強くシクロデキストリンに相互作用する競争ゲストを添加するとこのヒドロゲルはゾルへと変化し、可逆性を有していることも明らかとなった。
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Research Products
(3 results)