2007 Fiscal Year Annual Research Report
多元制御量子ドットを用いた超高速面型光スイッチの実現
Project/Area Number |
19023007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
和田 修 Kobe University, 工学研究科, 教授 (90335422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 磨 神戸大学, 工学研究科, 助教 (00415845)
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Keywords | 量子ドット / 光スイッチ / ナノ材料 / 光物性 / 半導体物性 |
Research Abstract |
量子ドットは、今後ますます増大が予想される情報通信量に対応していくために必要となる超100Gb/sの超高速光信号処理デバイスを実現できる新しい半導体材料として期待が大きいが、量子ドットの組成、形状、歪みなど多元のパラメータを任意に制御することのよって所望の光学特性を実現する技術は未完成である。本研究は、我々独自のナノ形状制御量子ドット形成技術を用いて、光学特性の制御を実現するとともに量子ドットの多層化による高密度化を行うことにより、実用性の高い面型光スイッチへの適用可能を明らかにするものである。 本年度は、透過電子顕微鏡を用いたHAADF-STEM測定により単一ドットの形状観測を行い、MBE結晶成長時における多元パラメータ制御によるドット形状の制御性を確かめ、これを通じて量子ドットの成長方法を固めることができた。また、高密度量子ドットの光学的特性の制御に関して、多層積層構造をもつ量子ドットを作製してフォトルミネッセンス発光特性を評価し、積層ドット間距離の制御を通じて、量子ドットの発光波長、発光強度、寿命時間などの光学特性が制御できることを明らかにした。さらに、本年度は量子ドットを面型光スイッチに適用するため多層膜光共振器を有するデバイス構造の基礎検討に着手した。これまでに、多層膜反射鏡の上に量子ドットを成長した集積型光デバイス構造を試作し、基本的な反射特性を確かめた。この基礎検討を通じて、次年度の光スイッチ試作検討に適用できる基礎的製作技術を取得した。
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