2008 Fiscal Year Annual Research Report
順序付き線形型に基づく安全かつ高速な大規模データ処理の実現
Project/Area Number |
19024003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 直樹 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00262155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住井 英二郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00333550)
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Keywords | XML / プログラム変換 / 順序付線形型 / 順序付非線形型 / ストリーム処理 |
Research Abstract |
XMLのような木構造を論理構造として持つテキストデータの処理の記述方式としては, その論理的構造に基づいて木構造処理として記述する方式と, 1次元のテキストデータとしての物理構造に即したストリーム処理として記述する方式がある. 本研究では,両者の長所をあわせもつ方式として、ユーザには木構造処理のプログラムを記述させ, それをストリーム処理プログラムに自動変換する方式について研究を進めている. 本年度の成果は以下のとおり。 1. XML用のストリーム処理プログラム生成器X-Pの有効性の評価 昨年度までに順序付線形型に基づくXML用のストリーム処理プログラム生成器X-Pの有効性の評価を行った. その結果, 不要なバッファリングが挿入されるケースがいくつか見つかった. 2. 順序付き非線型型を用いた一時的バッファリング 従来の変換の枠組みは, (1)木構造処理プログラムPにバッファリングを挿入することにより, 入力木に左から順に一度だけアクセスする中間プログラムIに変換し, (2)I中の木構造処理のための各命令をストリーム処理命令に置換えてストリーム処理プログラムTを得る, という2つの変換から構成されていた. (1)の変換では, Iが順序付線形型システムで型付けされるようにソースプログラムPにバッファリングを挿入することによって実現されていた. 上記1の評価で浮上した不要なバッファリングの問題は, バッファリング命令がストリームから無制限にアクセスできるメモリへのコピー命令の一種類のみであったことが主要な原因の一つであった. この問題を解決するため, 順序付き非線形型を導入することによって一時的バッファリングを実現し, 既存の木構造処理プログラムからストリーム処理プログラムへの変換の枠組みを改良した. これにより, 不要なバッファリングの問題を改善できることを実験により確認した.
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Research Products
(2 results)