2007 Fiscal Year Annual Research Report
膨大な運動データの抽象化・構造化に基づく運動言語の獲得
Project/Area Number |
19024024
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 仁彦 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (20159073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 克 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 准教授 (00361543)
|
Keywords | 運動パターン / 記号化 / 言語 / モーションキャプチャ / 運動データベース / 筋張力データベース / 運動検索 / 体性感覚推定 |
Research Abstract |
1.運動パターンの抽象化・低次元化 大量の運動データを抽象化・低次元化して大規模な運動データベースを構築した.このデータベースを用いて,与えられたポーズや運動パターンに類似した運動の検索,それらの間の類似度の計算などが可能である.また,データベースは階層的になっており,任意の粒度での検索が可能であるという特徴を持つ.データベースの応用の一例として,ユーザが作成したポーズから次のポーズを予測するCGアニメーション制作支援ツールを実装した. 2.運動パターンとラベルからの主観的知識抽出 上記の方法で運動パターンを抽象化して得られた原始シンボルと,人間が付与した言語ラベルとを対応付ける確率的なモデルを抽出する手法を開発した.これにより人間の主観的な知識を含む言語ラベル空間を構成することを可能とした.人間の主観的知識を導入することで,パターンとしては類似した運動を明確に区別することができるようになることを示した.このデータベースを用いて,例えば言語ラベルから運動を検索するといったことが可能となる. 3.筋張力を含むデータベースの構築と体性感覚推定への応用 運動データだけでなく,筋電データと動力学計算により得られた筋張力データを含むデータベースを構築した.このデータベースを用いて,新たに計測された運動と類似した運動とそのときの筋張力比を検索し,それに基づいて筋張力を推定する手法を開発した.この手法により,非侵襲に計測可能な運動データのみで生理的に妥当な筋張力を初めとする体性感覚を推定することが可能となり,体性感覚推定のロボット・健康モニタリング等への応用が開ける.
|