2007 Fiscal Year Annual Research Report
移動オブジェクト技術に基づくセンサデータベースの適応的問合せ処理に関する研究
Project/Area Number |
19024037
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石川 佳治 Nagoya University, 情報連携基盤センター, 教授 (80263440)
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Keywords | センサデータベース / 空間データベース / 移動オブジェクト / 曖昧情報 / 位置情報 / 道路ネットワーク / データマイニング / 位置に基づく問合せ |
Research Abstract |
本年度は,以下の2つのサブテーマに関して研究を行った。 1.曖昧な位置に基づく空間データベースの問合せ処理手法の開発:近年,センサネットワークの技術が急速に発展しており,それに伴い,センサデータベースに関する研究が盛んになっている。特に本サブテーマにおいては,センサ環境において,移動ロボットなどの移動オブジェクトが存在する場合におけるデータベース技術について開発を行った。特に着目している問題として,センサ環境では移動オブジェクトの位置が必ずしも明確に確定できないという問題である。バッテリー容量や通信環境の条件によりGPSが必ずしも利用できない場合があり,移動オブジェクトの位置が曖昧にしかわからないという状況において,たとえば「周辺10m以内の障害物を列挙せよ」というような問合せに答えることは容易ではない。今年度の研究では,従来の空間データベースにおける問合せを,確率的なモデリングを基盤とし,「周辺10mに存在する可能性が1%以上の確率である障害物を列挙せよ」というような確率的な問合せに拡張するアイデアを示し,その問合せ処理方式の提案を行った。 2.移動オブジェクトデータベースに関する研究開発:サブテーマ1と関連して,その基盤となる移動オブジェクトデータベースに関する技術開発とサーベイを行った。第1に,道路ネットワーク上を移動する移動オブジェクトの問合せ要求に応えるための問合せ処理アルゴリズムを開発した。第2に,移動オブジェクトデータベースの分野におけるデータマイニングの技術について詳細なサーベイを行った。第2の成果は,John Wiley & Sons社から出版されるモバイルコンピューティングに関する書籍に採択され出版の予定である。
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