Research Abstract |
ベクトルやトランザクション時系列X(tl),X(t2),…,X(tn)を決定論的または確率論的枠組みのいずれかの関数でモデル化する従来手法に対し,申請者等は平成18年度当該特定領域公募研究にて,ベクトルやトランザクションの部分状態Y(ti)⊆X(ti)間の遷移規則Rk(Yk(tl),Yk(t2),…,Yk(tn))を同定し,それらを組み合わせて全体モデルM(Rl,R2,…,RN)を構成する方法を提案した.これにより,数万〜数百万変数次元時系列の解析を可能にした.初年度はこの蓄積の上に, (1)個々の遷移規則Rk同士の因果関係が従うべき数理的,確率的,物理的制約を用い,有意味な関係からなる統一知識体系MC(R1,R2,…,RN)(⊆M(Rl,R2,…,RN))を同定する技術の開発( 2)巨大なMC(Rl,R2,…,RN)から特定部分状態関係を含む遷移規則RkやRK同士の特徴的関係を把握する理解支援検索技術の開発 に取り組んだ.その結果,決定論的及び確率論的枠組みの両方を同時併用する新しい対象モデル同定原理及びその実装技術を確立し,それに基づく理解支援の枠組みを開発した. 更に, (3)予備的にICチップによる大規模次元大量商業物流・人間移動ユビキタス追跡システムデータに実適用し,当初開発する技術の問題点の洗い出しを行った. これにより、開発した各技術が実用的であることを確認し、更に来年度に向けた課題を抽出できた。
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