Research Abstract |
本研究では,メッセージング・ネットワークを用いた情報基盤の構築,メッセージング・ネットワーク情報基盤を用いた応用の検討とそれらの運用方法の検討を行っている。ネットワーク上の複数ポイント間の情報のやりとりをメッセージングと呼ぶ。メッセージング・ネットワークは,さまざまなメッセージングを提供する共通基盤であり,認証、認可や,フォーマット変換,異なるシステム間のインタフェースを返還してシステムを連携させる機能も有している。メッセージング・ネットワーク導入に際して,既存IPネットワークへの修正、変更は一切必要ない。メッセージング・ネットワークは,(1)自律的に最適な伝送経路を選び,(2)適切な処理をほどこした上で情報を配信するものである。本研究の特徴は,実現可能なシステム構築、運用方法を提案することである。メッセージング・ネットワークが情報処理の一部を基盤として行うことによって,ネットワークに接続している情報発信者や情報消費者の行う情報処理の負担を低減し,情報爆発をプロアクティブに抑制することができる。 平成19年度は1)自治体SOAおよび共同利用ASPのための実証実験,2)個別システムの統合、連携化,3)統計GIS構築とその運用実験,4)気象センサー情報の統合、連携についての実証実験を行うとともに,その成果を社会に還元した。また,いくつかの公共的な実システムの構築についての提言や実験環境構築をした。メッセージング、ネットワーク自体の運用方法の検討も行った。これらの成果をもとに,より広域のネットワークを介した実証実験,SOA,GIS統合の実証実験などを開始した。XML-DBとメッセージング、ネットワークを組合せた実用システム構築やメッセージの履歴を用いた処理のundo機能の実現,GIS統合化のためのメタデータ構築,業務の可視化の検討を開始した。
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