2007 Fiscal Year Annual Research Report
絶縁膜上のGeチャネルに於ける結晶・界面の総合評価
Project/Area Number |
19026012
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 寛 Kyushu University, 産学連携センター, 教授 (70172301)
|
Keywords | Ge / チャネル / GOI / 結晶性 / 介面準位 / DLTS |
Research Abstract |
本研究では、界面層制飾した高品質な絶縁膜/Ge構造影成技術を確立すると共に、GeおよびGeOn Insulator、(GOI) チャネル層の結晶性評価によりチャネル層の物性を解明することを目的としている。平成19年度は、Ge上へのSiO_2および且HfNx形成に取り組み、以下の成果が得られた。 (1)ECRスパッタ法を用いてSiO_2/Ge構造を形成後、熱処理(PDA)を施し、最適条件を探索した。 その結果、PDA温度の増加と共に正の固定電荷(Q_f)が増加するが、500℃でのAr希釈H_2-PDA によりQ_fが低減すること、全ての,PDA処理試料に対して、約1Vのヒステリシヌーウインドウ(HW)が観測され、SiO_2/Ge界面にトラップが存在することを明らかにした。DLTSによる界面 準位(D_<it>)評価から、荷電子帯側でD_<it>は1×10^<13>cm^<-2>eV^<-1>と大きいがく禁制帯中央ではD_<it>が1×10^<12>cm^<-2>Ev^<-1>とかなり良好な値を示すことを示した。 (2)マグネトロニスパッタを用いたHfNx/Ge構造の形成およびPDAに対して最適条件を探索した。 HfNx成膜に於いてN_2/Ar混合量の増加と共に絶縁特性が劣化し、Q_fも増加した。最適なガス流量はN_2/Ar=0.1/99.9%である。500-550℃のPDA処理で、Q_fおよびHWが低減でき、フラットバ ンド電圧(V_<FB>)が-0.4V、HWが0.1Vの良好な値を示した。最適化した試料のD_<it>は禁制帯内でほとんど変化はなく、7×.10^<12>cm^<-2>eV^<-1>と大きい。更なる最適化が必要である (3)Ge基板の結晶欠陥を評価するためのショットキー障壁形成手法を確立した。Ge表面に薄いGeO_2(1nm程度)を形成し、nおよびp形Geに対してAuおよびAlを蒸着すれば、200 Kで明瞭な非線形I-V特性を示すこと、およびC-V測定が可能であること、を明らかにした。
|