2007 Fiscal Year Annual Research Report
含カルコゲンπ共役系のトポロジー制御による新規有機半導体の開発
Project/Area Number |
19027046
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西長 亨 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30281108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊与田 正彦 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (50115995)
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Keywords | カルコゲン / 反芳香族性 / 有機半導体 / トランジスター |
Research Abstract |
シクロオクタテトラエン(COT)は非平面tub型構造をとるため,反芳香族ではなく,非芳香族に分類される。しかし,COTが平面に固定されると,反芳香族性を発現することが最近見い出され,基底状態が平面構造のCOT誘導体には多いに興味が持たれている。これまでに我々は中央に平面性COT骨格を有するシラシクロペンタジチオフェン二量体1を合成し,その平面COT骨格に由来する性質についててらかにした。チオフェンのβ位をジメチルシリル基の代わりに硫黄で架橋したジチエノチオフェン二量体2は中央のCOT骨格がより平面であると予測されるため,非常に興味深い分子である。本研究では無置換体2a及びその誘導体であるテトラキストリメチルシリル体2b,テトラエチル体2cを合成し,その物性について調べた。2bは紫色の結晶として得られ,最大吸収波長は618nmに観測され,赤色の結晶である1(λmax=483nm)よりも大幅な長波長シフトを示した。これはチオフェンのβ位を架橋する基をジメチルシリル基から硫黄に代えることによって中央のCOT骨格がより平面に近づき,HOMO-L田0ギャップが狭くなった結果だと考えられる。さらに1H NMR、CV測定からも2の平面性の向上に由来する中央のCOT環の反芳香族性の増大を裏付ける結果が得られた。
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[Journal Article] "Giant Thienylen-Acetylene-Ethylene Macrocycles with Large Two-Photon Absorpdon Cross Section and Semishape-Persistence"2008
Author(s)
Michele Williams-Hany, Ajit Bhaskar, Guda Ramakrishna, Theodore Goodson, III, Mika Imamura, Akane Mawatari, Kazumi Nakao, Hideo Enozawa, Tohru Nishinaga, Masahiko Ivoda
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc. 130
Pages: 3252-3253
Peer Reviewed
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