2007 Fiscal Year Annual Research Report
III族窒化物半導体混晶の欠陥準位・表面準位の評価と制御
Project/Area Number |
19032001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋詰 保 Hokkaido University, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (80149898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 威友 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50343009)
金子 昌充 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 非常勤研究員 (70374709)
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Keywords | GaN / AlGaN / DLTS / 深い準位 / 表面準位 / 表面伝導 / 電気化学プロセス / 表面酸化 |
Research Abstract |
発光素子の効率・安定動作・信頼性には、バルクの結晶欠陥とともに、ヘテロ界面での禁制帯内連続電子準位(界面準位)や端面での表面準位の特性が影響する場合が多いが、これらの特性は明らかになっていない。本研究では、GaNおよびAlGaNのバルク欠陥準位と表面・端面・ヘテロ界面における表面電子準位を詳細に評価し、その特性の理解と制御を目的として研究を展開した。 1)Al組成26%のAlGaN混晶にショットキー接合を形成し、過渡容量応答解析(DLTS: Deep Level Transient Spectroscopy)を行ない、深い準位を評価した。高い温度領域と秒オーダーの時間領域で解析することにより、伝導帯下端より1.1eVの位置に電子捕獲準位が5x10^<16>cm^<-3>程度の高密度で存在することを明らかにした。 2)デュアルゲート構造によりAlGaNの表面伝導機構を詳細に調べた結果、第1ゲート端よりAlGaN表面にトンネル注入された電子伝導を第2ゲートにより検出することに成功した。表面伝導のゲート間隔依存性と温度依存性を解析した結果、トンネル注入された電子はAlGaN表面に高密度に存在する電子捕獲準位を介したホッピング機構により伝搬することが明らかになり、表面電子準位の制御が重要であることが示された。 3)表面準位の制御法の1方法として、低エネルギー電気化学法を利用したGaN表面の酸化プロセスの開発と酸化層の評価を行った。ランプ波形のバイアス制御により、均一性に優れた酸化膜の形成が可能であることが分かり、かつ、この手法は複雑な表面構造(例えばナノカラム)にも適用可能であることが明らかになった。
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Research Products
(14 results)