2007 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体の非線形光学定数の精密評価と内部電界による制御
Project/Area Number |
19032003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 高志 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60205557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 淳 京都大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00293887)
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Keywords | 非線形光学材料 / 窒化物半導体 / 非線形光学定数 / 内部電界 / 第2高調波発生 / 電場誘起第2高調波発生 / 疑似位相整合 / 波長変換 |
Research Abstract |
今年度は,バルク試料を用いた回転型メーカーフリンジ測定によって,GaNとSiCの実効的非線形光学定数の評価をおこなった。 (1)非線形光学定数の測定法としてもっとも一般的な回転型メーカーフリンジ法に関し,GaNのような高屈折率の試料に対しては試料内での基本波・第2高調波の多重反射干渉効果が顕著になることを指摘し,その効果を厳密に考慮した測定法,解析法を確立した。グリーン関数を基礎とした解析法を用いた数値計算によるシミュレーションと実験とが極めて良く整合することを初めて示した。 (2)上記の測定・解析法を用いて6H SICの非線形光学定数の値を初めて正確に決定した。また,4H SiCおよびバルクGaNについても予備的な測定をおこなった。その結果,4H SiCと6H SiCの非線形特性は極めて良くにているものの,バンドギャップの違いに起因すると思われる多少の差異があること,高品質バルクGaNの実効的非線形光学定数は製造者によって極めて大きく異なることがあきらかとなった。これは,本研究でその存否をあきらかにすることを目指しているEFISH効果の寄与が大きいことをうかがわせる結果であると考えている。 (3)次年度に実施する予定の表面・界面の内部電界を利用した非線形特性評価の測定をおこなう準備として,反射型第2高調波エリプソメトリの測定系構築に着手した。
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Research Products
(4 results)