2007 Fiscal Year Annual Research Report
加工Si基板上(1-101)及び(11-22)GaNへのInGaNヘテロ成長
Project/Area Number |
19032005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本田 善央 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (60362274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤木 宣彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70023330)
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Keywords | GaN / InGaN / MOVPE / Si基板 / 半極性 / 無極性 |
Research Abstract |
(0001)、(11-22)、(1-101)GaN各面にInGaNのヘテロ成長を同条件の元で行い、In組成について考察を行った。V/III比を変化した時に、NH_3ガスが過剰な条件において(1-101)面でのInの取り込みが多いことが明らかとなった。また、NH_3を減らしていくとInの取り込みは極端に小さくなり(1-101)面ではNの供給が高組成InGaNを作製する場合に重要であることが分かった。これらの結果は、(1-101)がN面であるために、成長のモードが大きく違うことを示唆している。また、(1-101)面では、高温において高組成のInGaNが得られることになり、InGaN結晶品質の向上において重要な結果であると考えられる。更なる成長条件の最適化により、In組成の向上を行い、その優位性を明らかにしていく必要がある。 次に、得られた結晶を低温にて時間分解PL測定を行うことでキャリアダイナミクスを測定した。その結果、(1-101)、(11-22)面においてはキャリア寿命が200psと短く(0001)面では1000ps程度と非常に長いことが明らかになった。これは、c面においてピエゾ電界によってキャリアの輻射再結合確率が下がっているのに対し、他の面においては電界が低減されてキャリア寿命が短くなることを示している。(1-101)面及び(11-22)面の差はほとんど見られず、いずれの面も発光デバイスへの応用した場合に大きな発光効率の向上が期待される結果を示した。 以上の結果から、InGaNを作製する場合、N面である(1-101)面において高組成Inを得られる可能性があり、また半極性面の利用は発光効率は飛躍的に向上に寄与すると期待される。
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