2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波プロセスによるサンドイッチ型セラミック積層体の材料設計と機能制御
Project/Area Number |
19033002
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松田 元秀 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (80222305)
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Keywords | マイクロ波 / セラミックス / 積層体 / 焼成法 / 固体酸化物燃料電池 |
Research Abstract |
本研究では、マイクロ波の吸収性の違いによって生じる熱的非平衡反応場を積極的に利用して、マイクロ波良吸収体をコアとしたセラミックサンドイッチのマイクロ波プロセソシングを検討している。具体的には、セラミックサンドイッチとして固体酸化物燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)を取り上げ、アノードに用いられた多孔性基板と、電解質膜のマイクロ波共焼成プロセスを検討し、得られた試料の燃料電池特性を検討した。実験には、周波数2.45GHz、出力1.5kWの性能を有するマイクロ波装置が用いられた。また、検討対象試料には、我々の研究グループがこれまでに低温作動型SOFCの開発を目指して取り組んできた、電気泳動堆積法によって作製された電極支持型安定化ジルコニア電解質膜が用いられた。以下に、得られた知見の概要を記す。 (1)マイクロ波共焼成プロセスの下、安定化ジルコニア電解質膜のち緻密化が可能であった。 (2)マイクロ波共焼成プロセスによって得られた電極支持型電解質膜を用いて単セルを試作し、半自作の発電特性評価システムを用いて特性を検討したところ、電気炉加熱で得た試料を用いて作製されたセルより、高い発電性能を示すことが明らかになった。その要因に関しては現在検討中であるが、これまでに得た結果に基づくと、電極触媒反応の高性能化がより高い発電特性を実現させたと考察された。
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