2008 Fiscal Year Annual Research Report
膜貫通型プロテアーゼの細胞骨格への連結の構造的基礎
Project/Area Number |
19036014
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
箱嶋 敏雄 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 教授 (00164773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 良憲 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (50452529)
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Keywords | NEP / ERM / 膜タンパク質 / アダプタータンパク質 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
精製した組み替え型radixinのFERMドメイン(残基1-310)と一回膜貫通型I型膜タンパク質プロテアーゼMT1-MMP(membrane-typel 1 matrix metalloproteinase)の細胞質テールの合成ペプチド(20残基)との複合体を, 結晶化ロボット(HYDRA-II)を用いることで, 結晶化に成功した(a=b=122.7, c=128.3Å, P6_122、非対称単位に1複合体).SPring-8での放射光実験により, 2.4ÅのX線強度データを収集した. その後, 通常のMR法により位相決定して, 最終的にR_<work>=0.252/R_<free>=0.292までCNSとREFMACを用いて構造の精密化を行った. 得られたFERM-MT1-MMP複合体結晶中では, ペプチドの両親媒性領域は、FERMドメインのサブドメインAのβ2A-鎖と反平行β-β相互作用をしており, 疎水性残基がサブドメインAのくぼみにはまり込んでいた. この相互作用は, サブドメインCに結合する従来のICAM-2やCD44などの膜タンパク質と全く異なるものであった. この新事実は, ERMタンパク質が, FERMドメインを介して, MT1-MMPに結合するとともに, その基質である接着分子CD44とも結合できることを示唆している. 上記の研究結果を踏まえ, 現在, 論文を作成中であり, 学術雑誌に投稿予定である.
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