2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞極性決定に関与する膜直下シグナリング複合体の形成機構
Project/Area Number |
19036019
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鎌倉 幸子 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 助教 (80398081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住本 英樹 九州大学, 生態防御医学研究所, 教授 (30179303)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 / 脂質 / 蛋白質 / 発生・分化 |
Research Abstract |
Par3-Par6-aPKC複合体は進化的に保存された蛋白質複合体であり、細胞極性決定時に細胞膜の特定の領域に形成される。哺乳類の上皮細胞の極性決定時にはタイトジャンクション(TJ)が形成される部位の細胞膜直下に局在することが極性決定に必須である。本研究は、この複合体がTJ形成部位の膜直下に形成されるための分子機構の解明を目指す。今年度、私達は以下のようなPar蛋白質と相互作用する新規蛋白質を同定し解析を行った。1)Par3BMP1;Par3のPDZに結合する分子としてPar3BMP1を単離した。これまでの解析でPar3BMP1は糖鎖を持つtype I膜貫通蛋白質であり、C末端領域を介してPar3と結合し上皮細胞の極性形成を制御することを見出していた。今年度は、内在性Par3BMP1が上皮細胞の細胞間接着部位に集積して局在すること、細胞外領域がホモフィリックに結合することを見出した。2)Inscuteable(lnsc);ハエの神経幹細胞では、Par-aPKC複合体のapical側の細胞膜への局在に必須の分子としてInscというadaptor蛋白質が知られているが、哺乳類のInscホモログについては報告が無かった。私達は、ハエInscの一次配列情報をもとにヒトInsc cDNAを単離した。ハエInscはPar3に加え、細胞極性蛋白質であるPinsと結合する。今年度はInscとPar3、及びInscとPinsの結合領域をそれぞれ同定した.3)Par6BP1;Par6に結合する分子として、7つのWD40リピートを持つPar6BP1(Par6-binding protein 1)を同定した。Par6はそのPDZドメインを介してPar6BP1と結合した。またPar6BP1の発現をRNA干渉法により抑制するとTJ形成を阻害したことから、Par6BP1が極性形成に重要な機能を担うと考えられた。
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Research Products
(2 results)