2008 Fiscal Year Annual Research Report
情報科学的アプローチによるタンパク質間のソフトな相互作用の解析法及び予測法の開発
Project/Area Number |
19036021
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤 博幸 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 教授 (70192656)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 寿子 九州大学, 生体防御医学研究所, 特任助教 (50362398)
隈 啓一 国立情報学研究所, 戦略研究プロジェクト創成センター, 特任教授 (10221938)
大安 裕美 大阪大学, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任講師 (40362397)
|
Keywords | プロファイル比較 / 空間統計学 / アミノ酸配列 / 立体構造 / 保存度 / アラキドン酸カスケード |
Research Abstract |
昨年度から継続で、立体構造と配列データからのインターフェイス予測法の開発を行った。予測法の開発には、プロファイル比較に基づく方法と空間統計学に基づく方法の二つのアプローチを試みた。プロファイル比較とは、アミノ酸配列アラインメントから構築されるPSSM(ホモロジープロファイル)と立体構造から得られる3Dプロファイルをサイトごとに比較する方法である。前者は進化の過程で作用する様々な制約が反映されているのに対し、後者は構造レベルの制約のみが反映されている。この両者が大きく異なるサイトには、機能的制約がはたらいているものと考えられる。プロファイル比較の性質の検討を行い、上記の仮説が確認されたので、2種のプロファイルと相関係数、またいくつかの構造的性質を特徴ベクトルとして利用し、SVMによる機能的制約の作用しているサイトの予測法を開発した。また、空間統計学に基づく方法とは、保存残基は空間的には近接することが多いという経験的知見を統計的に厳密に評価しようとする試みであるが、地理情報システムに使用されている空間中の構成点の属性値に関する分布の不均一性を自己相関の形で評価する方法を開発した。 また、応用研究としてアラキドン酸カスケードではたらくプロスタノイド受容体の解析を行った。分子系統解析に基づく解析は終了し、受容体間の相互作用やアラキドン酸カスケードの形成に関わる新規知見を得ることができた。
|
Research Products
(4 results)