2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19037013
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山本 歩 Shizuoka University, 理学部, 准教授 (70359082)
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Keywords | 細胞生物学 / 分子生物学 / テロメア / 減数分裂 / 分裂酵母 / 微小管 / モータータンパク質 / 相同染色体 |
Research Abstract |
配偶子形成に必須な減数分裂では第一分裂で相同染色体が分配され、この分配には相同染色体が対合することが必要である。相同染色体の対合にはテロメアが中心体の近傍に集合することが必要であると考えられているが、この集合機構は多くが未解明である。この対合機構の解明を目的とし、分裂酵母を材料として解析を行った。これまで微小管モーターであるダイニンの働きによってテロメア集合が起こることを見いだしていたが、新たにキネシン・8・ファミリーモーターキネシン14ファミリーモーター、およびアクチンモーターであるV型ミオシンが関与することを見いぢした。さらに微小管あるいはアクチン重合阻害によってテロメア集合が阻害された。これらの結果からテロメア集合が複数の異なった細胞骨格モータータンパク質に依存した非常に特異な生物現象であることが明らかとなった。さらに、これらモーターが微小管あるいはspindlepole body(SPB)に局在し、少なくともV型ミオシンの局在がダニンサブユニット因子に依存することを見いだした。このことはこれらモーター因子が共同して働いていることを支持している。また、これまでテロメア集合ができない細胞では、分散したテロメアにダイニン重鎖が局在することを見出しているが、この集合にはモータードメインが必要ないことも見いだしたテロメア集合が形成されるとき、微小管はSPBから放射状伸びていることから、ダイニンはテロメアに局在してSPBから伸びた微小管上をSPB方向に移動することによってテロメア集合に寄与するというモデルを提唱した。
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