2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19037016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒田 敏昭 Osaka University, 大学院・理学研究科, 准教授 (70151165)
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Keywords | 電子スピン共鳴 / スピンラベル / キネシン / トロポミオシン / アクチン / カルシウム制御 / 時計蛋白質 / 概日リズム |
Research Abstract |
1)筋肉のカルシウム制御を理解するため、アクチンCys374のスピンラベルとトロポミオシンの部位特異的スピンラベル(Cys13)との距離をESR測定した。スピン相互作用のないと考えられる6個のアクチンスピンラベルと1個のトロポミオシンスピンラベルを補正した。カルシウム非存在下では、12Å成分と>25A成分が共存していたが、補正のデータ信頼性をあげることが今後の課題である。 2)微小管軌道の運動タンパク質キネシンの動的構造をSDSL-ESR解析した。cys変異体をつくり、微小管結合部位のループL11,L12にスピンラベルし、ゆらぎ距離解析した(丸田(創価大)と共同)。微小管結合時に、ヌクレオチドをADPからAMPPNPに変えたとき、またはATP加水分解にともなうゆらぎは10-20Åと大きく、ゆらぎ速度はヌクレオチドに依存した。この接触面でのゆらぎ速度は、微小管とキネシンの結合強度と関係し、ゆらぎの大きさはモーター機能の特徴と考えられる。 3)微小管軌道の運動タンパク質タイニンの動的構造をSDSL-ESR解析した。cys変異を導入したコイルドコイルを含む微小管結合部位を大量発現して、スピンラベル化しCW-ESR距離分布測定を行なっている。スピンラベル条件や部位を模索中である。豊島(東大)と共同。 4)シアノバクテリア時計モータータンパクKaiCのサブユニット間動的構造をSDSL-ESR解析した。KaiCはAAAファミリーで、サブユニット接触面のスピンラベルに成功し、2つのスピンラベルは6量体化で11Aに接近した。KaiA,Bと相互作用すると、その距離は12Aに増加した。来年度は、日周リズム発生時の距離測定を目指す。石浦(名大)と共同。
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Research Products
(20 results)