2007 Fiscal Year Annual Research Report
時空間相互相関法を用いた細胞核内ダイナミクスの解析
Project/Area Number |
19038001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金城 政孝 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (70177971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美浩 名古屋工業大学, 工学部, 准教授 (50155868)
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Keywords | 蛍光相関分光法 / 核内微環境 / 生物物理 / 蛍光寿命 / 細胞 / ゆらぎ / 細胞核 / 蛍光測定 |
Research Abstract |
グルココルチコイドホルモン(リガンド)と結合することで細胞質から核内への移行するGluco-corticoidReceptor (GR)の核内におけるダイナミクスを明らかにして機能と結びつけることを目的とした。これまで本領域研究で蛍光相関分光法(FCS)を用いて、リガンド添加前後でのGRの細胞内拡散速康の解析を行った。我々のこれまで測定の結果、最終的に二量化することで転写調節が開始されるというステップを示唆しているが、細胞のどこで(空間)、何時(時間)2量化するかは不明のままである。これを明らかにするために蛍光相互相関分光法(FCCS)の測定を行った。FCCSは分子間相互作用を定量的に測定できる高感度な手法である。しかし、一方ではその高感度性の故に、一分子あたりの蛍光強度が変化すると定性的には十分であるが、定量的には精度が低下する。特にヘテロ蛍光標識タンパク質2量体化の場合、FRETや内部消光などの影響が予想される。その補正のために、蛍光寿命を測定した。また相互相関測定を通してこの過程を明らかにするために,ひとつのプラスミドに2種類のタンパク質(GFP-GR, RFP-GR)を乗せたプラスミドの構築を行ない、蛍光標識タンパク質「等量」発現系を構築して測定を行った。FCCS測定からはリガンド刺激前には結合が見られないことが分かった。次に,リガンド添加後の測定と解析を行っている。蛍光寿命測定は周波数方を利用して測定を行っているが,さらに精密な時間分解能を得るために,時間相関単1光子計測測定を予定している。
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