2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19038019
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
田上 英明 Nagoya City University, 大学院・システム自然科学研究科, 准教授 (70273216)
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Keywords | 機能複合体 / 動的クロマチン制御 / ピストン |
Research Abstract |
本研究はヒストン複合体をはじめとするクロマチン制御複合体解析を通してクロマチン形成,維持,変換ダイナミクスの解明を目指したものである。申請者が独自に確立したエピトープタグを利用した各種ヒストン挿入装置複合体精製法を駆使することにより,クロマチン制御因子を網羅的に同定すると同時に複合体同士の機能的ネットワークとクロマチン形成のダイナミクスについて焦点を絞って以下の解析を行った。 平成18年度までに,出芽酵母および分裂酵母からFLAG/HAエピトープタグを付加した各種ヒストンについて,生理的条件に近い低塩条件下でクロマチンに挿入されていない状態における複合体を精製することに成功している。さらに,細胞周期に依存したピストン複合体の動的変換について調べるために,cdc10温度感受性変異株にタグを付加したヒストンH3を導入し,同調培養条件でのヒストン複合体精製を行ったが,顕著な違いは見られなかったが,その過程でピストン遺伝子の3'UTR領域の新たな機能を見出した。また,大量発現による複合体形成異常などダイナミックな制御システムを理解する上での問題点を浮き彫りにした。細胞周期依存等の一過的な相互作用についても細胞固定によるヒストン複合体スナップショット系を確立することによりダイナミックなクロマチン構造形成とヒストンメタボリズム制御機構の解明を目指している。また,分裂酵母ヒストンH3複合体の主要構成因子の1つとして同定したMlo2は大量発現により染色体分配異常を引き起こす機能不明のタンパク質であったが,ピストンH3/H4を大量発現させた場合も顕著な増殖阻害を引き起こすことを見出している。これらの関連性について,Mlo2の細胞局在と複合体解析,欠失変異体解析を通してピストン結合の生理機能を現在解析している。
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