2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19038022
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
胡桃坂 仁志 Waseda University, 理工学術院, 教授 (80300870)
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Keywords | ヒストンバリアント / 染色体 / クロマチン / ヌクレオソーム / 結晶構造解析 / ヒストンシャペロン / ピストン結合 / ヒストン |
Research Abstract |
染色体の構造は細胞周期を通してダイナミックに変動している。近年、この染色体構造のダイナミクスが、遺伝子の発現制御、DNA複製、DNA組換えなどを調節するために重要な役割を果たしていることが示されてきた。本研究では、染色体ダイナミクスとDNAの機能発現との相関を、精製タンパク質群による試験管内再構成系を用いた生化学的および構造生物学的解析によって明らかにすることを目的とする。染色体高次構造の変動は、染色体の主要な構成因子である、ヒストンタンパク質群と、ヒストンに直接結合するストンシャペロンが中心的な役割を果たす。そこで、本研究では、ヒストンシャペロンとして、ヒトNAP1、NAP2、PP2Cγを選定し、これらをリコンビナントタンパク質として精製した。そして、すでに確立した精製ヒストンを用いた試験管内再構成系によって、ヒストンシャペロンのクロマチン構造形成機構を、ヌクレオソームレベルで解析した。その際、ピストンH3として、ヒトで見いだされている5種類のヒストンH3バリアント、H3.1、H3.2、H3.3、H3t、CENP-Aのすべてを精製して用いた。その結果、NAP2およびPP2Cγにはヒストンバリアント特異性が認められなかったが、NAP1はH3tによるヌクレオソーム形成に欠損を持つことが明らかになった。並行して、ピストンH3バリアントを含むヌクレオソームの結晶化を行い、精巣特異的に発現が認められるH3tを含むヌクレオソームの立体構造を決定することに成功した。また、新規ヒストン結合タンパク質を、HeLa細胞抽出液と精製ヒストンを結合したビーズを用いたプロテオミクス解析によって検索し、ヒストン結合タンパク質群のカタログを作成した。
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[Journal Article] In vivo and in vitro footprinting of nucleosomes and transcriptional activators using an infrared-fluorescence DNA sequencer2008
Author(s)
Morohashi, N., Nakajima, K., Kuwana, S., Tachiwana, H., Kurumizaka, H., Shimizu, M.
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Journal Title
Biol. Pharm. Bull. 31
Pages: 187-192
Peer Reviewed
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