2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19038029
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences |
Principal Investigator |
後藤 聡 Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences, 研究部門・糖鎖制御学グループ, 主任研究員 (60280575)
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Keywords | 核膜孔 / 核膜 / 糖鎖 / 生殖細胞 / RNAi / ショウジョウバエ / 細胞生物学 / lamin |
Research Abstract |
核膜孔は,細胞内で0-GlcNAcにより糖鎖修飾される蛋白質複合体としてもよく知られている。しかし,その糖鎖修飾の意義については必ずしも明らかになっていない。我々は,先行実験よりショウジョウバエの精子形成過程では核膜孔上の糖修飾がダイナミックに制御されていることを見出した。すなわち,体細胞では,常に糖修飾を受けている核膜孔が,精子形成過程の減数分裂直後に一過的に糖修飾が失われることを見出した。さらに興味深いことに,糖修飾を失った核膜孔は徐々に消失することも見出した。これらの観察結果は,O-GlcNAcによる糖修飾が核膜孔の安定性に寄与している可能性を示唆している。そこで,我々は核膜孔上の糖鎖の役割を解析するために,O-GlcNAcを付加する酵素0-GlcNAc Transferase(OGT)および0-GlcNAcを脱離させる酵素0-GlcNAc'aseのノックダウンや強制発現できる系を構築した。その系を用いてショウジョウバエの精巣でOGTをノックダウンしたところ,正常よりも早い殺階から核膜孔が核膜から一部消失することを見出した。このことは,糖修飾が核膜孔の安定性に寄与していることを強く示唆している。また,OGTをノックダウンすると核膜自体がしわしわになることがわかった。核膜の構造を保っために必要なターゲット蛋白質を検索していたところ,1aminである可能性示でてきた。
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