2007 Fiscal Year Annual Research Report
微小管制御因子を介した植物転写因子の核-細胞質間移行機構の解明
Project/Area Number |
19039024
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
上中 弘典 Tottori University, 農学部, 助教 (40397849)
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Keywords | 植物 / 発現制御 / 転写因子 / プログラム細胞死 / 微小管 / タンパク質間相互作用 / 細胞内局在制御 |
Research Abstract |
これまでの研究で、シロイヌナズナのbZIP型の転写因子、AtbZIP10の核-細胞質間移行がプログラム細胞死の誘導機構に密接に関わることを見いだした。さらに、AtbZIP10が微小管制御因子であるAtEB1と植物細胞中で相互作用することも明らかにした。もしAtEB1などの微小管制御因子によりAtbZIP10の細胞内局在が制御されているのであれば、LSD1が関わるプログラム細胞死の誘導機構においても、これらが重要な役割を担っていると推測される。そこで、AtbZIP10の核一細胞質間移行制御機構とプログラム細胞死の誘導機構における、AtEB1の機能について総合的に明らかすることを目的として研究を行った。AtbZIP10とシロイヌナズナの3つのAtEB1(AtEB1a, AtEB1b, AtEB1c)間の植物細胞中での相互作用の特異性についてBiFC法を用いて調べた結果、酵母のツーハイブリット法を用いて明らかにした結果と同様に、AtbZIP10はAtEB1a,bとのみ相互作用を示した。またAtEB1遺伝子(AtEB1a,b,c)の多重ノックアウト変異体を用いてAtbZIP10-GFPの細胞内局在分布の変化を調べた結果、3重変異体(ateb1a/b/c)においてAtbZIP10-GFPの細胞質における蛍光シグナルの減少が観察された。それに対してAtEB1aもしくはAtEB1bの共発現により増加したAtbZIP10-GFPの細胞質における蛍光シグナルが、微小管脱重合阻害剤を処理した時に更に増幅されることを明らかにした。これらの結果から、AtEB1a,bとAtbZIP10の特異的な相互作用がAtbZIP10の核一細胞質間移行に関与すること、及び自身の機能が発現していると考えられる微小管のプラス端へとAtEB1が結合することが.AtbZIP10の核-細胞質間移行に深く関与していると考えられる。
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Research Products
(10 results)