2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウィルス抗原の提示における樹状細胞アポトーシスの免疫学的意義
Project/Area Number |
19041011
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
樗木 俊聡 Akita University, 医学部, 教授 (50233200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 卓 東北大学, 医学部, 教授 (40375259)
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Keywords | DC / poly I : C / I型IFN / NOD1 / NOD2 / クロスプライミング |
Research Abstract |
本年度も、引き続き活性化DCのアポトーシス誘導機構に関わる分子基盤を明らかにすること、さらに新たなDCによるクロスプライミング誘導機構を探求することを目的として研究を行い、以下のことを明らかにした。 1. TLRリガンドによるDCアポトーシス誘導機構 合成dsRNAであるpoly I : Cを野生型マウスに投与してDCサブセットごとにアポトーシスの誘導を検討したところ、cDC、pDC共にアポトーシスの誘導が認められた。さらに誘導機序を検討したところ、特にpDCでcaspase 8の発現誘導が顕著であった。またI型インターフェロン(IFN)受容体欠損マウスではDCのアポトーシスがほぼ完全に抑制された。これらの結果から、poly I : CによるDCアポトーシスにはcaspaseとI型IFN依存性であることが示唆された。 2. DCによるクロスプライミング誘導機構 クロスプライミングによるCTLの活性化は、ウィルス感染細胞や癌細胞の排除に重要である。TLRシグナルがDCによるクロスプライミングを亢進させることは知られているが、NODシグナルの役割は不明である。本年度の研究から、1) NODIおよびNOD2リガンド刺激(NODシグナル)が、主としてCD8^+DCサブセット依存性のクロスプライミングを亢進させること、2) その機序として、MHCクラス1依存性抗原提示能および共刺激分子発現レベルが亢進することを明らかにした。
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