2007 Fiscal Year Annual Research Report
真菌フェーノムプロジェクト第2章:標的の決定とインシリコ抗真菌ペプチドの創出
Project/Area Number |
19041016
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
知花 博治 Chiba University, 真菌医学研究センター, 准教授 (30333488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 潤 千葉大学, 真菌医学研究センター, 助教 (40114243)
田村 裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (50263174)
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Keywords | ゲノム創薬 / 病原性メカニズム / 分子標的 / 日和見感染 / 深在性真菌症 |
Research Abstract |
カンジダは、重篤な日和見感染症を起こす真菌であるが、病原性は未解明であり、病原因子が多数との推測がなされている。抗真菌活性物質の多くは人に毒性を有し、抗真菌薬の開発が難しい状況である。そこで我々は病原性の解明と低毒性抗真菌薬開発を目指し、カンジダフェノームプロジェクトを推進している。2004年、Candida albicans(16Mb×異数体、6,400 genes)とC.glabrata(13Mb×1倍体、5,300 genes)の全ゲノム配列が発表された。我々もC. albicansのプロジェクトに参加している(PNAS 2004, Genetics 2005, Genome Bioi. submitted)。今回、主として用いるC. glabrataは、病原真菌の中で遺伝子操作が最も容易であり、網羅的機能解析に最適である。H18年度までに、抗真菌薬の標的候補、187遺伝子(必須遺伝子候補)を選出し、Tetp(テトラサイクリン制御型プロモーター)を導入した株(Tet株)を体系的に作製し、in vitroでの標的評価を行った。本計画では、187遺伝子の中からin vivoにおいて即効・殺菌的作用のある必須遺伝子を決定し、生命情報工学の田村が研究分担者に加わり、in silico手法により、抗真菌ペプチドを創出することを目的とする。ペプチドは薬剤動態の面で、難点があり実際の抗真菌薬として臨床的は効果が得られない可能性もある。そのため、高安定性ペプチドの設計をめざすとともに、抗真菌ペプチドから得られた情報に基づいて非ペプチド抗真菌薬の開発も展開する。現在、3つの合成ペプチドを用いた表面プラズモン解析によって、標的タンパクとの結合活性が確認されている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] The Candida glabrata putative sterol transporter gene CgAUS1 protects cells against azoles in the presence of serum2007
Author(s)
Nakayama, Hironobu; Tanabe, Koichi; Bard, Martin; Hodgson, Wesley; Wu, Sung; Takemori, Daiki; Aoyama, Toshihiro; Kumaraswami, N; Metzler, Laurel; Takano, Yukie; Chibana, Hiroji; Niimi,
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Journal Title
Journal of Antimicrobial Chemotherapy 60(6)
Pages: 1264-72
Peer Reviewed
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