2008 Fiscal Year Annual Research Report
IRFファミリー転写因子を介した感染防御の分子機構
Project/Area Number |
19041021
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高岡 晃教 Hokkaido University, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30323611)
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Keywords | IRF転写因子 / ウイルス感染 / DNA修飾 / 病原体認識受容体 / インターフェロン |
Research Abstract |
これまで多くのIRFファミリーメンバーが病原体認識受容体下流で活性化を受け, 宿主細胞における自然免疫応答に関与することを示してきた. 昨年度, IRF-3やIRF-7の活性化を誘導する細胞質型DNA認識受容体の候補分子としてDAI(DML-1/ZBP1)を同定するに至ったが, 本年度は, このDAIに関する研究をさらに進め, DAIのリガンド特性や活性化機構の解析を行った. その結果, リコンビナントのDAI (DML-1/ZBP1) タンパク質を作製し, in vitroの系においてB型DNAとの直接的な結合を示すことができ, かつこの結合はB型DNAをはじめ, ISD (IFN-stimulatory DNA) や, Z-DNAをとることが知られているpoly(dG-dC)の過剰投与によって競合されることが示された. またDAI(DML-1/ZBP1)の活性化には, リガンドとして少なくとも100bp以上の長いDNAが必要であることおよび, DAI(DML-1/ZBP1)のN末側の2つのZα, Zβドメインに加え, D3ドメインの3つの領域が必要であることも見出した. さらに人工的にDAI(DML-1/ZBP1)分子の二量体を形成することでI型IFNsの発現の誘導がみとめられた.一方で, このようなDAI(DML-1/ZBP1)の細胞質DNA応答における役割はredundantなものであることを示す結果も得られた. 加えて, DAIと共通の保存された領域をもつ宿主由来のタンパク質ADAR1やウイルス由来のE3Lについて検討した結果, 共に細胞内DNA応答について負に制御していることが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)