2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19041047
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
堀田 博 Kobe University, 大学院・医学系研究科, 教授 (40116249)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 基子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90304089)
定 清直 福井大学, 医学部, 教授 (10273765)
|
Keywords | ウイルス / 遺伝子 / 感染症 |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)J6/JFH-1株を様々な培養条件下で継代培養し、Huh-7.5細胞及びHuh-7細胞における増殖適応変異株(5%株、P-12株、P-27株、P-38株、P-47株等)を作製した。そして、それぞれのウイルス全長遺伝子の塩基配列を決定し、増殖適応変異について調べた。その結果、コアタンパク質に1ケ所、E2エンペロープタンパク質に4ケ所、NS2に2ケ所、NS5Aに1ケ所、NS5Bに2ケ所のアミノ酸変異があることがわかった。現在、リバースジェネティクスの手法を用いて個々の遺伝子変異を親株に導入し、増殖適応に必須の遺伝子変異を同定する実験を行っている。一方、この増殖適応変異株を用いてHuh-7.5細胞における一段増殖実験系を確立し、HCVの細胞変性効果(CPE)について検討した。その結果、HCV感染により、感染後4日及び6日目に小型円形化を伴う細胞死が認められた。この細胞死は、染色体DNAの断片化とcaspase-3の活性化を伴っており、アポトーシスと考えられた。同じ時期に、ミトユンドリアヘのBaxの蓄積及びミトコンドリアにおけるsuperoxideの産生が観察され、ミトコンドリア膜電位の低下とミトコンドリアから細胞質へのcytochrome cの放出が認められた。ミトコンドリアの膨化等の形態変化も観察された。一方、HCV感染によるERストレス誘導は認めなかった。これらの結果から、HCVはBax誘導性/ミトコンドリア介在性/caspase-3依存性アポトーシスを引き起こすと考えられた。
|
Research Products
(10 results)