2007 Fiscal Year Annual Research Report
酵母カルパインホモログCpl1の活性制御機構の解析
Project/Area Number |
19044012
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 達哉 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (90280627)
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Keywords | カルパイン / アルカリストレス / エンドソーム / 酵母 / プロテオリシス |
Research Abstract |
活性プロテアーゼ複合体の構成因子全てのC末端に種々のエピトープ・タグを付加した一連の株を作製し、その内からタグの付加が構成因子の機能を損なっていない株を表現型を指標に選別し、以後の解析に用いた。構成因子の2つにそれぞれ異なったタグを付加した株を用い、アルカリ刺激に応答して、Snf7-Cpl1、Snf7-Rim20、Snf7-Vps20の相互作用がそれぞれ増加することを免疫共沈降法で確認した。また、アルカリ刺激に応答して、Snf7のエンドソームへの局在が増加することをショ糖密度勾配遠心法を用いて明らかにした。これらの観察は、アルカリ刺激に応答してエンドソーム上でプロテアーゼ複合体が形成されることを支持している。 また、プロテアーゼ複合体の活性をin vitroで高感度に検出するアッセイ系を確立するため、基質であるRim101の切断の結果生じる末端構造を認識する特異的抗体の利用を構想した。そのために、まずRim101の切断産物の末端構造を明らかにしようとした。Rim101の切断で生じるC末端側断片を酵母から精製し、プロテインシークエンサーを用いたエドマン法に供したが、切断産物のN末端が何らかの修飾によりブロックされていて配列を決定できなかった。切断点の決定には、N末端側断片を精製してそのC末端配列を決定することが有効であると考えられる。また、この修飾の実体とその生理的意味についても明らかにする必要がある。
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