2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアソームとカルパインのクロストークと神経機能制御に関する研究
Project/Area Number |
19044036
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久永 眞市 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 教授 (20181092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 太郎 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (70301413)
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Keywords | タンパク分解 / 酵素 / プロテアーゼ / プロテアソーム / カルパイン / Cdk5 / ミリストイル化 / 膜結合 |
Research Abstract |
本研究の目的は,神経細胞におけるプロテアソームとカルパインの活性調節,機能制御,そして,クロストークについて,Cdk5活性化サブユニットp35の分解を通して明らかにすることである。P35はプロデアソームによって全分解され,カルパインによってp25へと限定分解される。プロテアソームによるp35の全分解はグルタミン酸(神経伝達物質)によって引き起こされ,シナプス可塑性に関与していること,カルパインによる限定分解は神経細胞死を促進することを示してきた。Hl9年度では,(1)p35の分解と膜結合との関連を野生型p35(ミリストイル化を介して膜に結合)とp35G2A(ミリストイル化部位の変異体)をCos-7細胞や培養神経細胞に発現させ調べた。野生型p35はプロテアソームによって全分解されやすく,また,カルパインによっても限定分解が起こされやすかった。P35はミリストイル化とリジンクラスターを介して,膜に結合しているが,ミリストイル化が特に重要であった。(2)カルパスタチン遺伝子操作マウス脳を用いてユビキチン/プロテアソーム系とカルパインのクロストークについて調べた。カルパスタチンTgではp35の限定分解が速やかに,より低いカルシウム濃度で起こり,カルパスタチンKOではp35のp25への限定分解が遅く,高濃度のカルシウムを必要とした。カルパスタチン量に依存してp35の量が減少していた。P35の全分解系もカルパスタチンによって影響を受けているようであった。
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