2007 Fiscal Year Annual Research Report
BRCA1ユビキチンリガーゼによる乳癌抑制機構の解析
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19044042
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
太田 智彦 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 准教授 (60233136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 利博 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 教授 (90260752)
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Keywords | ユビキチン / 乳癌 / BRCA1 / BARD1 / DNA修復 |
Research Abstract |
BRCA1の乳癌抑制機序を解明するために本研究では1)ヌクレオフォスミン(NPM1/B23)のユビキチン(Ub)化によるクロマチンリモデリング機構、2)DNA損傷後RPB8のUb化による細胞死の抑制機序、3)CDC45のUb化によるS期チェックポイント機構、4)HERC2によるBRCA1制御機構、を明らかにすることを目的とする。平成19年度のそれぞれの進行状況を下記に示す。1)放射線照射によるDNA2本鎖切断によって生じたリン酸化ヒストンH2AX fociにNPM1もリクルートされることが判明した。このNPM1のリクルートはDNA損傷部位に形成されるユビキチン鎖依存的でsiRNAによるRNF8ノックダウンによって阻害された。一方、リコンビナント蛋白質のみを用いたin vitroの系にてNPM1はBRCA1/BARD1/UbcH5cおよびBRCA1/BARD1/Ube2w/Ubc13/Mms2によってそれぞれLys-6連結型およびLys-63連結型のポリユビキチン化修飾を受けた。2)紫外線照射後にRPB8はリン酸化したPol IIより解離したが、BRCA1によってユビキチン化されないRPB8の変異型は紫外線照射後にも結合の解離が起きなかった。この際細胞はアポトーシスを起こした。3)CDC45をクローニングし、BRCA1によるユビキチン化を試みたがin vitro, in vivoにてこれを検出できなかった。4)HERC2のC末端3559-4834アミノ酸の免疫沈降物はin vitroにてユビキチンリガーゼ活性を有し、GST-BRCA1をポリユビキチン化した。この活性はHECTドメインのユビキチン結合コンセンサス部位であるC4762の変異C4762Sにて死活した。InvivoにてHERC2はC4762依存的かつBRCA1のdegron依存的にBRCA1をユビキチン化した。
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Research Products
(8 results)