2007 Fiscal Year Annual Research Report
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19044044
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
鈴木 邦律 National Institute for Basic Biology, 分子細胞生物学研究部門, 助教 (20373194)
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Keywords | オートファジー / オートファゴソーム / ATG遺伝子 / α-マンノシダーゼ / タンパク質分解 / 出芽酵母 / ペキソファジー / オルガネラ |
Research Abstract |
オートファジーはオートファゴソーム(以下AP)と呼ばれる,脂質二重層の二重膜により区画化されたオルガネラを介して,タンパク質やオルガネラを非選択的に液胞に輸送する細胞内分解システムである.最近になって,タンパク質やオルガネラがAPに選択的に取り込まれることが細胞の機能維持に重要であることが分かってきた. 申請者はこれまで積荷にAPへの選択性を付与する分子機構の解析を進めてきた.その結果,APの積荷タンパク質としてよく知られているアミノペプチダーゼI(以下Ape1)がAtg19を介してAPに積み込まれることを明らかにした.本年度はApelと同様,APに選択的に取り込まれることが知られているα-マンノシダーゼ(以下Ams1)の選択的輸送機構の解析を進めた.面白いことに,Ams1はApe1と異なりatg19破壊株でも正常にAPに取り込まれた.そこでAtg19のホモログであるYo1083wに注目した.yo1083w破壊株ではAms1の輸送は正常だったが,atg19との二重破壊株ではその輸送は停止した.Ams1の輸送に関しては,Atg19とYo1083wが共に受容タンパク質として機能しているらしい.また,選択的オルガネラ分解の系として知られるペルオキシソームの分解を調べると,Ams1の場合と同様に,Atg19とYol083wのどちらかが存在すれば選択的なペルオキシソーム分解の進行が可能であることが明らかとなった.現在Atg19とYol083wがペルオキシソームを認識する分子機構を解析中である.
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