2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境センサー・ヒスチジンキナーゼのヘテロ2量体形成と情報処理機構の解析
Project/Area Number |
19045014
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 浩文 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (60211687)
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Keywords | ヒスチジンキナーゼ / センサー / ストレ応答 / 2成分制御系 / 大腸菌 |
Research Abstract |
ヒスチジンキナーゼのヘテロ2量体形成を検出するため、Daniel Landantらが百日咳菌のアデニル酸シクラーゼを用いて開発した大腸菌内面two-hybrid法を用いた。これまでに大腸菌の全てのヒスチジンキナーゼ(30種類)についてtwo-hybrid用プラスミドにクローン化し相互作用を検出する系を整えた。その上で、網羅的にヒスチジンキナーゼ間の相互作用の有無を検討した。第1段階として、まず自分自身で相互作用する(ホモ2量体を形成する)ことができるヒスチジンキナーゼ8種類を選択した。ヒスチジンキナーゼはホモ2量体として機能すると言われているため、選択した8種類は、two-hybridのデザインに起因してヒスチジンキナーゼの機能的構造が損なわれていない候補と考えた。その後、これら8種類のヒスチジンキナーゼに関して、異なるヒスチジンキナーゼ間での相互作用(ヘテロ2量体を形成)を解析した。その結果、複数のヘテロ2量体形成候補を見いだした。今後、他の方法(免疫沈降、クロスリンク等)によって2量体形成を確認した上で、2量体形成を妨げた場合に起こる表現型の解析や、再構成系を利用したヒスチジンキナーゼ活性の測定等を通して、ヘテロ2量体形成の情報伝達機構における意義を明らかにしたいと考えている。
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