2007 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエの味覚受容に関わる新規情報伝達分子の分子遺伝学的解析
Project/Area Number |
19045024
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷村 禎一 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 准教授 (20142010)
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Keywords | ショウジョウバエ / 味覚 / 突然変異 / trp チャンネル / 神経応答 / 辛味 |
Research Abstract |
ワサビの主成分はally lisothiocyanate(AITC)であり、哺乳類ではTRPチャネルファミリーに属するTRPA1がその受容に関わっていると考えられている。ショウジョウバエにおいてもTRPA1のホモログが報告されており、その1つであるpainlessがワサビの受容に関わると報告されている。painlessはPエレメントの挿入系統から幼虫の痛覚異常として発見された遺伝子で、感覚神経で発現している(Tracey et al.2003)。また、painlessを発見したグループによって成虫のワサビに対する行動学的実験が行われ、野生型はワサビを忌避するが変異体では忌避がみられないと報告された(Al-Anzi et al.2006)。しかし、行動学的実験だけではショウジョウバエがワサビに応答するか不明なので、電気生理学的解析を行い、ワサビに対する神経応答を唇弁の感覚子から記録した。ワサビを受容する味細胞を同定した結果、カフェインなどの苦味物質を受容するL2細胞であることがわかった。次にワサビの受容体を同定するためにpainless変異体の電気生理学的解析、分子遺伝学的解析を行ったが、painlessがワサビの受容に関わるということを証明できる結果は得られていない。最近の研究によってショウジョウバエのゲノムにあるtrp関連遺伝子は、視覚以外に振動、湿度、熱などにかかわることが報告されている。味覚受容に関与しているpainless以外のtrp関連遺伝子の関与の検討も今度行って行く計画である。
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Research Products
(3 results)